世界的人気のシンガーソングライター藤井風さんは、ベジタリアンであることを公言しています。
自らが開催するライブのフードに「プラントミート」を使ったメニューや、フードロスのブースを設置するなど、その意識は非常に高いです。
肉や魚など動物性食品の多い日本の食文化の中で、なぜ藤井風さんはベジタリアンを選んだのでしょうか。
動物愛護の精神からと言いますが、両親や宗教の影響もありそうです。
また、ベジタリアンとヴィーガンの違いや、実際の食生活はどのようなものなのか気になりますよね。
この記事では、藤井風さんがベジタリアンになった理由や、ヴィーガンとの違い、食生活の実態について詳しく解説します。
- 藤井風がベジタリアンになった理由
- ベジタリアンとヴィーガンの違い
- 藤井風のベジタリアンと音楽活動
- 藤井風のプライベートとベジタリアン
藤井風さんがベジタリアンを選んだ理由とは?
藤井風さんは自身のSNSで「ベジタリアンです」と公言しています。
その理由は大きく分けて3つほどありそうです。
動物愛護の精神から
藤井風さんがベジタリアンになった理由の1つは動物愛護の精神から。
藤井風さんはInstagramで「動物がかわいいから」とベジタリアンになった理由を説明しており、命あるものを食べることに抵抗を感じたようです。
【日本語訳】
私がベジタリアンになろうと思った理由は動物。😚
とにかく可愛いから😚。
動物に苦痛を与えたくないという思いから肉食を避けるようになったんですね。
風くんらしい理由!
両親の影響
藤井風さんは、ご両親もベジタリアンだそうです。
両親の考え方に影響を受けて、自然とベジタリアンに興味を持つようになったのではないでしょうか。
家庭の食事が植物性食品中心だったことも、ベジタリアンになるきっかけになったと考えられます。
実家である喫茶店「ミッチャム」にはハンバーグメニューもあったので、父親・母親どちらかはベジタリアンでも、もう一方は肉食なのか思っていたのですが、両親ともにベジタリアンでした。
きっかけは両親の影響でしたが、親元を離れてからも美味しい肉料理が街に溢れている日本でベジタリアンを貫き通していることからも、藤井風さんの動物愛護の強い精神が伝わってきますね。
元々は肉が大好きだったらしいから、本当に意志が固いよね!
サイババの思想に共感
藤井風さんの2作のアルバムタイトルには、インドの聖者サイババの言葉が使われています。
HELP EVER HURT NEVER
「常に助け、決して傷つけない」
LOVE ALL SERVE ALL
「全てを愛し、全てに仕えよ」
サイババは菜食主義を提唱しており、動物に残酷な行為をすることに疑問を投げかけています。
家族のサイババ信仰を通じて、藤井風さんもその思想にも共感を覚えたのかもしれませんね。
「肉食はもっぱら動物的性質を増長させます。……さまざまな動物の肉を食べることで、その動物の性質が吸収されます。……その上、動物への残虐行為という罪をも犯させます。……インドであれ、よその国であれ、そうした手軽な肉食からは手を引くべきです。」サイババ 1994年11月23日
— サイババの言葉(Sri Sathya Sai Baba) (@saibabawords) June 12, 2021
藤井風さんがベジタリアンを選んだ背景には、このように複数の理由が重なっているようです。
アルバムタイトルにするくらい心の奥底にある言葉だもんね。
藤井風がベジタリアンになったのは中学卒業後の15歳頃から
藤井風さんがベジタリアンになったのは中学校を卒業した15歳の頃だったそうです。
両親がベジタリアンで中学を卒業して給食が無くなってからお肉を食べることがなくなった!
出典:藤井風Instagram
給食がなくなったのを機に自然と肉を食べなくなったと本人が語っています。
藤井さんのご家庭では両親もベジタリアンだったため、外食や自炊で積極的に肉を摂取しようと動かないと、肉が食べられない状況だったんですね。
その環境も、ベジタリアンへの移行がスムーズだった理由の1つでしょう。
10代半ばという多感な時期に、動物愛護の意識に目覚め菜食主義を選んだ藤井風さん。
その選択の背景には、優しく感受性豊かな藤井風さんの人となりが垣間見えるようです。
10代後半男子はから揚げ焼肉大好きだと思っていたけど、本当に意志が強いな!(2回目)
藤井風さんはペスコベジタリアン?ヴィーガンとの違いを解説
「ベジタリアン」といっても、その定義は人によって異なります。
卵や乳製品を食べるか、魚介類はOKか、ハチミツは?など、動物性食品に対する許容度で分類されます。
藤井風さんは「ペスコベジタリアン」に該当すると思われますが、どのような分類なのでしょうか。
ここからは、その種類を説明します。
ベジタリアンの種類と違い
ベジタリアンの種類と分類については、以下のような違いがあります。
あらゆる動物性食品を一切口にしないタイプは「ヴィーガン」と呼ばれ、最も厳格な部類に入る。
ヴィーガンは食事面だけでなく、動物性素材を使った衣服や日用品の使用も避ける方もいるという徹底ぶり。
植物性食品と魚、卵、乳製品は食べる人たちを指す。
ラクトは乳のこと。植物性食品と乳・乳製品などを食べる人たちを指す。
オボは卵のこと。植物性食品と卵を食べる人たちを指す。
藤井風さんの場合、インスタグラムにカキフライを食べている写真やチーズハトックを食べている写真が投稿されていて、ライブの演出で魚が入った食品を食べてることは確認されています。
▼5枚目の写真:チーズハトックにかぶりつく藤井風さん
つまり藤井風さんは、魚介類は食べるタイプのベジタリアン「ペスコ・ベジタリアン」に該当するのではないかと考えます。
出典:【徹底解説】ベジタリアン(菜食主義者)とは?その定義や実情について
出典:今さら聞けない「ヴィーガン」と「ベジタリアン」の違い!
現時点で藤井風さんが「ペスコ・ベジタリアン」なのか「ヴィーガン」なのかは定かではありませんが、将来的により厳格なベジタリアンを目指す可能性もあるかもしれません。
藤井風さんほど動物愛護への強い想いを持つ人なら、いずれはヴィーガンにチャレンジしてみたくなるような気もしますね。
私は肉を食べるが、風くんの信条は支持します!
藤井風はベジタリアンであることを音楽活動に反映
藤井風さんは、ベジタリアンという点を個人的な思想だけに終わらせず、自分の音楽活動にも反映させています。
ライブ会場でベジタリアンメニューを提供
藤井風さんは、自身の音楽イベントでベジタリアンフードの販売ブースを出店したり、ケータリング業者にベジタリアン弁当を依頼したりと、ライブ会場でのベジタリアン推進にも熱心です。
藤井風さんが2022年に初めて単独で開催したスタジアムライブ「LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE 2022」では、藤井風さんが初監修する「KAZE KITCHEN」が登場しました。
肉料理を提供しない「ヘルシーで地球にやさしい」というコンセプトのフードコートは、来場者から好評を博しました。
また、フードロスについてのブースも展開し、藤井風さんの考えをパネルやフライヤーで共有するなど、品ロスや環境問題を学び・考える企画も同時開催。
今まで日本には、藤井風さんのように自分の思想を音楽活動などに反映するようなアーティストはなかなかいなかったと思うので、とても新鮮ですよね。
歌詞にベジタリアンの想いを込める
藤井風さんの楽曲には、ベジタリアンとしての信条が反映されているものがあります。
「へでもねーよ」では、「野菜ばっかの生活」というフレーズが登場。
野菜ばっかの生活しょんのに
「へでもねーよ」Youtube
腹が立つことちょっくらあんのは
カルシウムちと不足しとんじゃわ
おどれ (怒)
肉を食べないとカルシウムが不足するようで、だからイライラするのかもしれないと自虐的に歌っています。
ツアー中に食べるヴィーガン弁当
藤井風さんは、ツアー中に会場で食べるお弁当をヴィーガン仕様にしてもらっています。
特に2022年の全国ホールツアー「Fujii Kaze alone at home Tour 2022」開催時に公式アプリでは、彩り豊かなヴィーガン弁当に喜ぶ藤井風さんの様子が、毎公演紹介されました。
翌年2023年のアジアツアーでもヴィーガン弁当が。
動物性食品を使わずにここまで美味しそうな弁当が作れるなんて驚きです。
毎回美味しそうだったよなぁ!
藤井風のプライベートとベジタリアン
藤井風さんのプライベートな食生活も、プラントミートなどを利用した食品が中心のようです。
これまでSNSなどに挙がっている画像や情報をみてみましょう。
大豆ミート料理の愛用
藤井風さんのお気に入りは大豆ミートを使った料理。
ハンバーガーなどのメニューを大豆ミートで再現しているそうです。
肉のような食感と味わいが楽しめる上に、健康にもいいのが魅力ですね。
▼2019年にNYに音楽武者修行に行った際には、大豆ミートのハンバーガーを見つけて歓喜!凄まじい顔でかぶりついていました。
当時は海外にしかないイメージでしたが、最近は日本でも大豆ミートの商品が増えましたよね。
26歳の誕生日をモスバーガーの「ソイシーバーガー」でお祝いしているところを藤井風さんがSNSで発信したところ、その日のモスのソイシーバーガーの売上が倍になったということも。
不思議な事が起きました😘
— モスバーガー (@mos_burger) June 15, 2023
じつは昨日ソイシーバーガーの販売数が
いつもの倍になりました✨
か、、感謝です🥺
ぜひ皆様もお試しください♪💁♀️#ソイシーバーガー ~ソイのおさかな #風 フライ~
※魚は使用していません。#モスバーガー pic.twitter.com/lyPgiGp49K
縦読みで「ふじいかぜ」になっているという粋な投稿!
藤井風さんも大豆ミートのおいしさにハマっているようです。
「hehn rec vegetable」を立ち上げる
藤井風さんは「hehn rec vegetable/ヘンレコベジタブル」を立ち上げました。
「野菜をたくさん食べて健康になろう」というコンセプトで、土いじりや収穫にも挑戦しています。
全ての工程には当然関われなかったようですが、野菜作りは本当に大変で、農家の方の偉大さを感じたと、マネージャー河津さんが日記に綴っていました。
「一緒に野菜を育ててみませんか?」という意味も込めて、初スタジアムライブのグッズには野菜育成キッド缶も販売しました。
残した料理は自ら食べ切る徹底ぶり
藤井風さんは、食べ残しをしないよう徹底しているそうです。
スタッフが食事を残すと「食べきれないなら俺が食べる」と言って自ら平らげるのだとか。
食品ロス削減の観点からも素晴らしい心がけですね。
コロナ禍だったから、感染対策が甘い!とファンからのお叱りもあったけどね(笑)
藤井風がベジタリアン公言はなぜ?理由は動物愛護や両親の影響 ヴィーガンとは違いも説明 まとめ
藤井風さんのベジタリアンライフは、私たちに多くの気づきを与えてくれます。
食の選択が動物や地球環境に与える影響を意識することの大切さ、信念を貫く姿勢のかっこよさ、周囲へ思いやりの心を広げていく態度など。
すべての人がベジタリアンになる必要はありませんが、藤井風さんの例に倣って、自分なりの「優しい食卓」を目指してみるのもいいかもしれません。